アギヤーは伝統漁業追い込み漁

今日１２歳の一人の少年が生まれ育ったこの島を旅立った　

うちの長男とともに同じ保育園　幼稚園に通い　幼稚園でのサッカー教室がきっかけで小学校でもサッカーがしたいと意気投合した４人組の一人

小学校では東小一人　平一小二人　南小一人と別れたが　学校は違えども４人とも６年間サッカーを頑張ってきた

彼は平一小に通ったうちの一人だが　小さい頃はうちの長男以外３人とも泣き虫で中でも特別泣き虫な子供だった
　


保育園の頃うちの子に泳ぎを教えている間になんとなくできあがっていたプール教室　ここに参加していつも一緒だった４人組

プールに身体を浸けるだけで泣き出す３人　母親には「二時間で泳げるようにするからどこかに行ってろ」と言い　そこから始まった猛特訓

それを見ていた別の母親は「これがトラウマにでもなって水を怖がったら知らないよ」　「トラウマになる前に泳げるようにするし　ちゃんとしたプール教室へ通っているよその子ができないようなことまで出来るようにしてやれば自信が付くから大丈夫」

彼はプールでもどの子よりも人一倍泣き真夏の暑い日にも恐怖から全身がガタガタ震えていた子だった　深さが５ｍもあるダイビングプールに浮き輪も付けずに放り込むことがわたしのプール教室の最初だ　

水もたくさん飲みゲロを何度も吐きながらの猛特訓　そして二時間後には泣き虫から一人の泳げる男の子に変身していた



そしていつの間にかこの４人組は５歳にして５ｍプールの底までも素潜りで潜れるようになり　５歳にしてスキューバダイビング(４～５ｍの浅い海)もできるようになっていた

そんな泣き虫からたくましい少年に成長していった４人組　小学校は違えどサッカー仲間としてつながっていた　その４人もいつの間にか中学生

特別泣き虫だった彼は成長するに伴い誰よりも芯が強く　誰よりも心優しく　誰よりも周りに慕われる少年へと変身していた

そして中学からは新しいものへチャレンジしたいと　母親の実家のある大阪で祖父母の元から中学へ通いたいと言い出したらしい

そして今日その彼の旅立ちの日たくさんの仲間が見送りにやってきた　中でも親の涙を誘ったのは４人組のうちのもう一人だった



同じ小学校に通った彼等二人はいつも一緒で兄弟以上の深い絆があった　見送りに来ていた彼は感極まったのかずっと涙が・・・

送迎ブリッジでも飛行機が飛び去りみんなが撤収した後も一人その場に残っていた　永遠の別れでもないのだけれど　やはり彼にとっては悲しみも同じ仲間の何百倍もあるのだろう

昨夜彼の送別会ということでボーリング大会があった　サッカー部の親しかった友達での集い　そこにビックリゲストを招待した

子供の小学校卒業旅行で宮古島をと考えていた大阪のあるお母さん　わたしのこのブログを見てコメントを入れてきていた

来島されたときに八重干瀬カップへも招待した　その時に何気なく入学する中学校名を尋ねてみると寝屋川市の六中とのこと
　　　


「あれ　その名前どこかで聞いたことがあるぞ　そうだあいつだ・・・」　そのことを母親に伝えようとすると所用で那覇に行っているとのこと

二日目の八重干瀬カップの場で帰ってきていた母親にそのことを伝えると　これはきっと神様のお導きなんだと感激し　ぜひ紹介して欲しいとのこと　

「おまえどこかの宗教にでも入信しているの」　「だってすごいんだよ　大阪には何百との数の中学校があって　寝屋川だけでも１２校もあるんだよ　その中から六中だよ　これって奇跡以外の何物でもないでしょ」

そんなこんなでボーリングにも招待し　話に花を咲かせた六中の新父兄であった

そして今日彼はこの島から旅立っていったのであった　頑張れアイチ・・・