2013年08月25日

シャークアタック!!!未遂

5月か6月ころの出来事だったと思うが、池間島の橋を越えてしばらく進むとアカナビジという立標の立つ瀬がある。そこからさらに300mほど八重干瀬のキジャカ寄りに漁で使用するポイントがある。

魚探に映し出された魚影を水面から調べていたときのこと。泳いでいたのはベテランのアジャ1人に、群馬からの新人と宮城からの新人はとっくに過ぎた3人。

グルクンを調べるには船を降りた場所からその瀬のひたすら潮上へとリーフエッジを泳ぐこと。そしてもっとも潮上のグルクンのいる場所まで泳ぐと、今度は逆に潮下へと移動し、目視でおおよその量を計る。

新人二人にもこの泳ぎ方を口うるさいくらいに話しているので、群馬からの新人はアジャと二人潮上へと泳いでいた。しかしもう一人は物覚えがとにかく悪い。奴はアギヤーに従事してかれこれ2年は経つはずだ。

フィンを履いているのにそのフィンを活用しようとせずなぜか腕で泳ごうとする。泳いでも人より遅れるし、そのためか抵抗の多い潮上にあまり泳ごうとしない。先の二人には徐々に距離を開けられ、当然船は潮上に泳ぐ二人の後を追いかけるので、奴はずっと向こうで置いてけぼりだ。

泳ぐときの注意点としてみんなでかたまって泳げが鉄則だ。予想だにしないことが起きるそれが海なので、何かあっても対処しやすいようにしておかなきゃいけないからだ。

先の二人に寄り添って船を走らせていると後ろで奴の叫び声が聞こえてきた。グルクンのでかい群れでも見つけたのかと奴に向けて船を走らせるが、グルクンを見つけたときの様子とちょっと違っていた。

「サメだぁ~! サメがいる」、「ナカーだろ?」、「違う見たこともない、とにかくでかいサメが下にいる」、「それじゃジンベーだろ?」、「違うそんなもんじゃない、とにかくやばい奴だ(パニクっています)」、「まだ下にいるのか?」、「オレの周りを回っている」

マスクを付け船縁から覗いてみると、なんとやばい奴の正体はホホジロザメではないか。宮古の海にいるなんて!!!。しかし海は繋がっているので「いない」なんて断言することもできないし、実際沖縄本島では定置網に入った事実もあるし、数年前には久米島でカメラマンによって映像が撮られている。

そりゃ宮古の海にいてもおかしくない話だろう。奴はほんと食われなくてラッキーだったとしかいいようがない。だからあれほどみんなで泳げよと常日頃から口うるさいくらいに話しているではないか。


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Posted by insherman at 09:45│Comments(0)アギヤー漁
 
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