2013年06月18日

安謝さん?

「安謝さん」って誰かの名前?。漢字で書いてそれに「さん」が付けばどこから見ても明らかに誰かしらの名字だろう。そうそう、県外の人には分からないかもしれないけど、沖縄には「安謝」という名字が存在する。

その安謝さんがわれらがアギヤー漁のメンバーにいる。しかし安謝は漢字ではなく「アジャ」。カタカナで書いたけどひらがなでもどちらでもいい。

御年60余、わたしも含め最も若い20代のメンバーからも、島に戻れば近所の小さなガキからも、御年60余のアジャは「アジャ」と呼び捨てにされている。

NHKの「サラメシ」とは別の番組の件で、数日前にNHKの女性ディレクターが訪ねてきていた。ロケハンを兼ねて彼女は漁にも参加した。さらに番組の企画書製作にあたり、アギヤー漁についてディレクターとわたしとの話し合いを夜に行った。

安謝さん?

話の中で彼女はある疑問をわたしにぶつけてきた。「なぜアギヤーのみなさんは安謝?さんのことを全員が呼び捨てにするのですか。安謝?さんよりも年上の方が呼び捨てにするのは理解できるのですが、若い人たちまでなぜ呼び捨てにしているのですか?」

その質問に思わず吹き出したわたし、彼女は大いなる勘違いをしていた。安謝さんは安謝さんではないんだな。ただのアジャなのだ。そうアジャはアジャなのだ。

「アジャ」とは伊良部島佐良浜地区の方言で「兄さん」を意味する。7人兄弟の長男である彼はいつしかそのアジャが代名詞となり、今日まで老若男女すべての人からアジャと呼ばれるようになった。

ディレクターの彼女のこの大いなる勘違い面白くないですか


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Posted by insherman at 22:43│Comments(0)アギヤー漁
 
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