2012年02月22日
コラム「南風」より 潜水病
2010年11月16日 琉球新報 コラム「南風」に投稿した記事から
アギヤー漁では常に潜水病(減圧症)という危険性が隣り合わせにある。レジャーダイビングにおいては基本的に1日2本、合間に潜水病の原因となる体内残留窒素を体外へ排出するために、2時間程度の休憩時間を取るなどのルールがある。
しかしアギヤー漁においてそんなルールは当てはまらない。網の設置に1本、追い込みに1本と、1回の漁で最低2本のタンクを使用することになる。ところがノルマが達成できなければ1日に3回も網入れを行うので、少なくとも6本は潜ることになる。
だが潮の流れが速いときなど、一度の潜水だけで設置作業が終わらないこともあって、水面上でタンクを交換し、再度潜ることも多々ある。さらにまたグルクンを探すために潜ったりもすれば、1日10本も潜るということなど日常茶飯事だ。
われわれアギヤー漁師は潜水医学を研究する研究者たちからすれば格好の研究対象者のようで、以前は東京のとある大学病院の研究者も度々伊良部島を訪れ、研究材料として調査していったこともあった。
数年前は九州地区で潜水医学を最も研究しているといわれる総合病院が、宮古地区の潜水従事者の身体調査という名目で医療スタッフ10人以上で調査に訪れていたが、途中にそこの責任者から面白い話を聞いたことがある。
潜水病は空気中に含まれる窒素が潜ることによって高圧となり、その高圧の窒素が体内に残留することによって引き起こされる、身体にとって危険な作用を及ぼすことから起きる症状だ。
昔は「潜水病」と呼ばれていたが、現在は病気としてではなく、高圧の空気を呼吸することによって起きる症状から、「減圧症」と呼ばれている。
減圧症にもさまざまな症状があるようで、原因となる体内残留窒素が身体のどの部位に深く入り込むかによって症状の違いや、軽度なのか重度なのかの違いが大きく変わってくる。
アギヤー漁では常に潜水病(減圧症)という危険性が隣り合わせにある。レジャーダイビングにおいては基本的に1日2本、合間に潜水病の原因となる体内残留窒素を体外へ排出するために、2時間程度の休憩時間を取るなどのルールがある。
しかしアギヤー漁においてそんなルールは当てはまらない。網の設置に1本、追い込みに1本と、1回の漁で最低2本のタンクを使用することになる。ところがノルマが達成できなければ1日に3回も網入れを行うので、少なくとも6本は潜ることになる。
だが潮の流れが速いときなど、一度の潜水だけで設置作業が終わらないこともあって、水面上でタンクを交換し、再度潜ることも多々ある。さらにまたグルクンを探すために潜ったりもすれば、1日10本も潜るということなど日常茶飯事だ。
われわれアギヤー漁師は潜水医学を研究する研究者たちからすれば格好の研究対象者のようで、以前は東京のとある大学病院の研究者も度々伊良部島を訪れ、研究材料として調査していったこともあった。
数年前は九州地区で潜水医学を最も研究しているといわれる総合病院が、宮古地区の潜水従事者の身体調査という名目で医療スタッフ10人以上で調査に訪れていたが、途中にそこの責任者から面白い話を聞いたことがある。
潜水病は空気中に含まれる窒素が潜ることによって高圧となり、その高圧の窒素が体内に残留することによって引き起こされる、身体にとって危険な作用を及ぼすことから起きる症状だ。
昔は「潜水病」と呼ばれていたが、現在は病気としてではなく、高圧の空気を呼吸することによって起きる症状から、「減圧症」と呼ばれている。
減圧症にもさまざまな症状があるようで、原因となる体内残留窒素が身体のどの部位に深く入り込むかによって症状の違いや、軽度なのか重度なのかの違いが大きく変わってくる。
Posted by insherman at 12:00│Comments(0)
│アギヤー漁