アギヤーは伝統漁業追い込み漁

とってもとってもお馬鹿なサメに遭遇したある日の漁の出来事でした　追い込みを終えいつものようにグルクンの入った袋網を浮上させて　母船に水揚げしていたその時

船の舷側には追い込みに使ったタンクがぶら下がったまま　そのタンクを船に引き上げようとしたその瞬間にタンクが何かに引っ張られた

「うっ　何だいったい」　海面に目を凝らしてみると　１ｍあるかないかの小さなサメが再びタンクに噛み付いてきた



噛み付いた瞬間サメの歯が折れた　「アホだこいつは」　このサメの方言名は？？？　なかなか文字にするのが難しい

方言名を日本語？に訳すと「白い手のナカー」　ナカーとは　このブログをよくご覧になる方なら言わずと知れたメジロザメの方言での総称　和名では「ツマジロザメ」

このオバかなナカーはタンクのすぐ隣にグルクンがたくさん入った袋網があるにも関わらず　よりにもよって鉄の固まりに噛み付くなんて　しかもどう見てもタンクの方がそのナカーの胴回り以上に太いのに

しかも歯まで折るなんて　でもご安心あれ　サメの歯は折れても次の歯がすぐ後ろに控えていて　歯抜け状態になることはない



ようやくタンクが食料でないことに気がついたのか　それとも隣にあるグルクンがたんまり入った袋網の中が食料だということにやっと気がついたのか　網にアタックを仕掛けてきた

でもそうは問屋が卸さないぞ　網に噛み付かれると網はズタズタになりそこからやっと獲ったグルクンが逃げ出してしまう

何本かの追い込み用の竿を海中に突き刺したりして奴のアタックをしのいでいた　でも隙を見て奴は袋網に食い付いてきた

とにかくお馬鹿なサメだった　１０年以上もアギヤー漁に従事してきてこんなお馬鹿な光景を初めて目にすることができた