2010年12月27日

60代もまだ子供!!!

アギヤー漁では孫もいる60代の男であろうとも 一旦出漁すれば長老達からは子供扱いである 漁のさなかに何か失敗でもやらかそうものなら 60代とて容赦なく怒鳴られることもあたりまえにある

「このフリガナマラ(バカ野郎)ヤラビ(子供)は・・・」がまず怒りの第一声 仮に中堅のわたしや他の若手がミスでもしようものなら それ以上に様々な方角から怒鳴り声が飛んでくる

それはアギヤーが年功序列の縦社会だからである とにかく失敗した当人よりも序列が上の先輩方から カラスの裁判状態で上記の怒鳴り声が飛び交ってくる
 
60代もまだ子供!!!

だがほんの些細な失敗で水揚げが大きく左右されることもあるので 全員が必至に取り組んでいる証でもある        
       
しかしこの年功序列はアギヤーだけに関わらず 沖縄はどこの地域であれ 基本的に縦社会で構成されているのではないだろうか      
   
わたしは今年が40代最後の年となる しかしオジィ達からすれば わたしの年齢なんて自分達の子供の年齢と何ら変わりはない

日本の社会の中では初老に分類される60代の男達でさへ ヤラビ扱いされるアギヤーという組織 オジィ達が引退するその日まで わたし達はきっとヤラビのままなのだろう
          
60代もまだ子供!!!

いや待てよ 60代であろうとも70代からはヤラビ扱いされているわが組織 わたしが長老になるその日まで まだまだ「このフリガナマラヤラビは・・・」と怒られる日々は続きそうだ

だがオジィー達の怒鳴りの根底に悪意はまったく感じられない 怒鳴った直後に笑顔で別の話題に移ることもよくあること 慣れがないとこの言葉の変化に戸惑うこともあるだろう

コツは片方の耳から聞いて 直ぐさま片方の耳から追い出すこと いつまでも心に溜めておくようじゃアギヤー漁では務まらない



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Posted by insherman at 11:32│Comments(2)アギヤー漁
この記事へのコメント
このブログめちゃくちゃ面白いです。以前からかなりはまっています。
私はダイビングを楽しむ者ですが、インシャーマンさんたちは私たちレジャーダイビングの粋を超えた、これこそ「潜り」とか「潜水」という言葉でしか表せないようなハードなイメージです。
私も年に数回宮古島を訪れています。いつも詳しく書いてもらっていますので、なぜか私もその現場にいるような気がしてなりません。
一度でいいですから私のダイビングのログに、アギヤー漁で潜れた記録を書き込んでみたいものです。ぜひ一度参加させてください。
これからも面白いブログをどんどんアップしてください。期待しています。
長々と失礼しました。
Posted by 宮古島の海に惚れた男 at 2010年12月27日 17:34
来年は毎日更新できるように努力します

漁はレジャーとしての対応を取っていません 保険も何もないので もしものことがあったときの対応ができていません

ガイドする時間もなければ まず追い込みでは他のダイバーを待つこともしません 自己責任が取れるのであればどうぞいらっしゃってください
Posted by insherman at 2010年12月31日 10:47
 
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