2010年07月23日

「松岡修造氏現る」だったみたい

風も強くいまにも雨が落ちてきそうな状況だった きっと今日は休みだろうと考えていたが親分から「狩俣に来い」との電話があった

漁場に到着した頃から土砂降りの雨が降ってきた 漁での雨は海の中も暗く周りが見渡せないためわたし達アギヤー漁師は嫌がる

しかし今日の雨にオジー達はとても喜んでいた 宮古はここ1ヶ月ほど雨がまったく降らず 農家の人達にとってこれまた農作物への心配が懸念されていた
 
「松岡修造氏現る」だったみたい

アギヤーメンバーのオジー達全員がサトウキビ畑も持つ兼業なので 漁に出ても雨の降らないサトウキビの心配ばかりしていた

宮古島本島では灌漑設備がほぼ全島に行き届いているため 雨が降らなくても地下ダムから引いてきた水をスプリンクラーで散水するので干ばつの影響もそれほど懸念されないようだが 伊良部島にはまだ灌漑設備がない

現在伊良部島と宮古島とを結ぶ橋が建設中だが それが完成すれば宮古島本島の地下ダムから灌漑用のパイプが引かれるため その後は伊良部島でも干ばつの心配も解消されることだろう

船上でのオジー達は伊良部島の方を見渡しながら この雨じゃ島にも降っていることだろうと嬉しそうにみんなで話し合っていた

その後漁を終え島に戻り全員がシャワーを浴び着替えながらも その時の会話も相変わらず雨の話ばかりだ やはり畑を持つものとしてこの雨はとても嬉しかったのだろう

家に帰って着替えてきた源ちゃんから面白いメモ書きを見せられた あまり気にもせず流し読みしたので全文を覚えていないが 最後の方は「本物の漁師になれておめでとう 松岡修造」とのメモ書きだった

「これが家のドアに挟まれていたんですよ」 「誰かテレビでも見た人のいたずらなんじゃないの」 「僕もそう思うんですけど ここのオジー達がそんないたずらしますかね」 「そうだよなあ 俺もそう思うわ それじゃ~佐和田に住んでいナイチャーのおまえの友達なんかじゃないの」 「どんなですかね 僕もさっぱりわかりません」

「松岡修造氏現る」だったみたい

といいつつ二人して 偽物ありきで笑いながらよっぽど暇人であろう犯人を推測していた 魚の選別も終え自宅に戻りくつろいでいると源ちゃんから電話があった

「どうやらあのメモ書きは本物みたいですよ 近所のオバーが いつもテレビに出る背が高くテンションの高い人があんたの家を探していたからオバーが教えてやったよ と言ってきたんですよ」とのこと

そのオバー曰く 松岡修造氏はテレビでなくてもほんとにあんな感じのテンションの高い人だったと話していたらしい  



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Posted by insherman at 23:59│Comments(0)アギヤー漁
 
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