2010年03月08日

指名手配

何日か前伊良部島白鳥崎方面の漁場 通称アナダウで漁をした

ダイビングのポイント名L字アーチ付近に網を設置し ちょうどその穴をふさぐような形で袋網を設置した 設置は常に袖網から先に降ろし それがある程度まで設置できてから袋網は降りてくる 

袖網は袋網以上に設置が大変で比較的困難で重労働を要する ルールで決まっているわけでもないが自分は常に最初から潜り 袖網の設置をすることがほとんどだ

袖網の設置を終え袋網の設置を手伝いに行くと袋網の設置もほぼ終わりかけで手伝うほどでもなかった ちょうどこんな時この一瞬が仕事の合間の自分なりの自由時間になる

それならちょっとだけ穴の中でも見学してみるかいと穴の中を覗くと そこに数匹のトゥカキン(和名:イソマグロ)と1匹の大きなプン(和名:ロウニンアジ)がいた

しかも外に出て行く様子もなく穴の中を回遊しているだけ そうなるとここは漁師の本能がよぎる 船までモリを取りに浮上した 

しかし今まで作業で潜っていたタンク エアーがもつかどうかが心配だったがタンクを交換して潜るのもまた面倒くさいし いいやこのままでともう一度穴の中へ

穴の入り口は袋網が覆い被さっているため入れる隙間も端の少しの部分だけ 穴の入り口にさしかかった頃からエアーが渋くなりだしてきた タンク内のエアーがゼロになってくると吸気が渋くなる現象がおきてくる

これはL字アーチのトゥカキンではありません 
指名手配

今現在いる深度によっても違ってくるが だいたいの深度からして約1分は穴の中にいれるだろうとの判断でおかまいなしに穴の中へと入っていった

獲るのならより大きな獲物がいい トゥカキンよりも大きな30㎏はあろうかというプンに狙いを定め エアーも切れかかっている状態なので暴れさせないように頭の上を狙った(いつもそこを狙うのだけど) 

しかし急所を外れたプンは暴れ穴の深みへと逃げていく 逃がすまいとモリを引っ張りながら応戦しても身体が固定できていないので大きなプンにはかなわない 深い方へと引っ張り込まれていく

しかも深みに降りたせいでエアーがかなり厳しい 岩に手を掛けゴムを引っ張ると古くなっていたゴムが切れ モリはプンに突き刺さったまんま手から離れていった

もうこれ以上深い方へ降りていくとエアーが吸えなくなる 後で回収するつもりでいたらプンは身体にモリが突き刺さったままゆっくりとした動きで穴の外へと逃げて行くではないか

そしてエアーももう限界 垂直に浮上すればどうってことなどなかったものを 穴の入り口は網でふさがれていたのでまず横に泳ぐしかない

ほぼ吸えなくなっているエアーを無理矢理絞り出すように吸いながらやっとの思いで浮上した 漁が終わった後で穴の中と外海とを調べてみてもそこにはプンの姿はなかった

モリがプンの身体から外れ外海の深い方にでも落ちていないか調べてみてもまったく見あたらなかった 

モリが刺さったプンを見かけた方 もしくはあの近辺でモリを拾った方一報ください お礼にグルクンをたくさんあげるからよろしくね 


同じカテゴリー(アギヤー漁)の記事
アパ
アパ(2013-09-17 21:46)

魔法使い君
魔法使い君(2013-09-03 23:40)

3000本の彼
3000本の彼(2013-09-02 22:51)


Posted by insherman at 13:10│Comments(0)アギヤー漁
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。