2009年11月10日

油断

天気が良かったから今日も昨日に引き続き八重干瀬での漁となった が いくら天気が良くても波が高い 天気予報では波の高さ1.5mだったはず でもどう見ても1.5mの波の高さじゃない

漁が始まる時間帯での潮回りは下げ潮 ということで朝イチの漁は下げ潮ポイントのドゥーグス 

潮の流れは干満どちらもそうだが 変わり始めから徐々に強くなっていき 終わる頃は緩やかになっている 朝イチのドゥーグスは下げ潮の終わる頃で潮もほとんどなかった 

ドゥーグスでの漁は時間的に考えても朝イチの一回目だけだろう やはり追い込みを終え網を浮上させる頃には上げ潮へと変わりつつあった

二回目以降はポイントをウツグスへと変えることにした 小潮なので本来ならいくら変わり始めとはいえ潮は強くないはず

だけど今日のウツグスの流れはかなり強い 漁ができないほどの流れならばできないと諦めもつくが ぎりぎりできるくらいの流れがダイバーにとって最もつらい

まず潮の強さで網が所定の位置に下りることはまずない それをダイバーが所定の位置へと引っ張りながら持って行く

これが身体に特に肩の関節に大きな負担を強いることになる 潮の流れがそんなにないときは網を引っ張るのもほぼ抵抗なく引ける

しかし強いときは網が潮に押されているのでかなりの抵抗になる そんなときに肩の関節に窒素が多く入り込むのだろう これが潜水病の元

通常アギヤーでは網の設置にタンク1本 追い込みと網の浮上が同時に1本 1回の漁での計2本のタンクを使用する 一日だいたい3回の漁を行うので合計6本潜ることになる
  
油断

しかし今日は網が流されうまく設置箇所に下りてこなかったので タンクを交換して二度も設置作業で潜った

1本目のエアーがなくなり 浮上して休憩することもなくまた違うタンクへ交換し作業へとすぐ潜ったのだ 
結果的に今日の漁では1回目と2回目に網の設置にタンクを交換して二度も潜っていたので 最終的には8本も潜ったことになる まっアギヤー漁ではこんな潜り多々あること 

しかし今日は潮が強すぎて肩への負担が大きかったのだろう 最後の漁を終え港に向け走っている途中から肩に痛みが出てきた

「あっやばい 油断しちまった」 減圧するためのふかし潜水をするために池間島の風裏側で船を止めてもらうことにした 水深3m~5mくらいの深さで減圧すれば窒素が抜けかなり痛みは取れる  

減圧のために潜っているとそこへ輝男オジーも潜ってきた そして手の合図で深い方へ行けと指示してきた オジー達はこの減圧のしかたでいまだに昔の間違った考えを持っている

オジー達は痛みをすぐも和らげるために 痛みが消える深さまで潜りその場所でじっとするやり方を今でも続けている

でもこのやり方は余計に窒素を体内に取り込むので逆に危険性が高いのだ それが危険だと以前から指摘しているのだが 逆に「浅い方で減圧をしてなんの効果があるんだと怒られてしまう」

そのやり方で以前にも別のオジーが病院送りになっただろう しかしオジー達はいくらそれが間違っていようとも自分たちの経験でしか判断しないためどうにもならない

一時間ほどの減圧で痛みも徐々にだが和らいできたので港に帰ることにした

でも久々に掛かってしまった潜水病 油断があったな・・・


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Posted by insherman at 23:59│Comments(2)アギヤー漁
この記事へのコメント
潜水病にはくれぐれも注意して下さい。
Posted by 次男 at 2009年11月12日 13:19
ふかしは水深8~10メートル以内が安全で効果があります。
窒素の気泡が2気圧で半分の大きさになり排出しやすくなります。まあ、痛くなる前に減圧しましょう!?というか、減圧が必要な潜り方はなるべく?(絶対とは言えない)やめましょう!いや、控えましょう・・・
Posted by ahhahaahhaha at 2009年11月12日 20:26
 
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