2009年04月30日

ナカー出没

東よりの風が強くきょうもまた八重干瀬方面に行けずじまい。天気予報のよると風は収まるどころかこれからまた強くなっていくようだ。

東風だと来間島東方海域は風上にあたり漁ができる環境にはほど遠いので、きょうは来間島と下地島の間の海域が漁場だった。

いま海の中の生き物達はこれからむかえる年に一度の一大イベントに向け、食欲が旺盛でとにかく活気がある。その一大イベントとは、そう「産卵」という自分の子孫を残すための種の存続というし烈な競争に打ち勝たなければいけないからだ。

ナカー出没

たぶん海の生き物も「強いものが勝つ」という法則に則っているのだろう。そしてこの海域にはナカー(メジロザメの方言での総称)が多く出没する。

魚は通常メスが放卵した卵にオスが精子を吹きかけて受精させるのだが、このナカー系のサメは魚類としては珍しく交尾をするため一対一が基本のようだ。

ということは常にメスの奪い合いでオスどおしのし烈な戦いを繰り広げているのだろう。それが理由なのかどうかは定かではないが、この時季のナカーはとにかく気が荒い。食欲が旺盛なこととも比例して十分用心にこしたこともない。

ナカー出没

そしてまた面白いことにアギヤー漁に出没するナカーは母船のエンジン音を憶えているのか、一度現れるとどこまでも母船を追いかけ移動してくる。

きょう現れたナカーはヤマトナガユ(和名:ツムブリ)の群れを従え、悠然とどこまでも母船の後を追いかけてきていた。以前のブログでも紹介したことがあるが、ヤマトナガユの群れはナカーなどのサメに付く習性がある。

そのため水面から獲物を見て泳いでいるときなどにヤマトナガユの群れに遭遇するとちょっとどきっとすることがある。ましてその時に海の透明度が悪ければなおさら恐い。いつどこからともなく現れることがあるからだ。

そんなときは船からサメ避けの棒を投げてもらい泳ぐか、とっとと船の上に退散するのがよい。きょう2回目のポイントから母船を追いかけてきたナカーは3回目のポイントでもしつこいくらいアギヤー漁の側をグルグル回っていた。

ナカー出没

追い込みを終え浮上していくグルクンが入った袋網の下に現れたナカーはまだ興奮もせずゆったりと泳いでいた。今がチャンスとばかりに、興奮前のナカーの写真を撮るため近づいていった。

しばらく撮り続けていたが、袋網が絞られてきて流れ出してきたグルクンの体液やウロコと、また網から洩れ出してきたグルクンに興奮し始めて来たナカー。

いままでの悠然とした泳ぎ方と違い、身体をくねらせたり急な動きをするようになってきた。この動きがサメなどが興奮したときのアクションだ。こうなれば近くにいるとチョー危険。エサになる前にとっとと退散した。


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Posted by insherman at 23:28│Comments(2)アギヤー漁
この記事へのコメント
大変ご無沙汰しております。
ストロングマンの一週間前からパソコンが壊れようやく本日復活しました。
今年も何とか完走できましたが、インシャーマンの船に乗れず残念でした。来年ももしラッキーであればそちらにいけるでしょうからお会いできるのを楽しみにしています。
Posted by 博多のストロングマン at 2009年05月06日 12:10
コメントを入れてくれてたのをいま気がつきました。
トライアスロン参加されてたんですね。
今年も朝から晩まで応援していましたよ。
Posted by insherman at 2009年05月13日 19:10
 
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