2009年02月22日

ウキジュ

佐良浜地区の漁師と仲買人の間には「ウキジュ」というシステムが存在する。本来水揚げされた魚は競りに掛けられ、その時の相場により価格が変わったりする変動相場制が現在では主流になっていると思う。

ウキジュというシステムは、各漁師に各々の決まった仲買人が付いており、水揚げされた魚も年間を通して常に同じ価格で取引される、いわば固定相場制のようなもの。

その代わり魚が多く残っていてもその仲買人は自分たちの契約漁師が水揚げした魚は必ず購入しなくてはいけない。

だがわれわれアギヤーにはウキジュが付いていない。それはグルクンという魚が沖縄では欠かすことのできない特別な存在の魚だからだ。

ウキジュ

ポピュラーな魚であるため競りでの価格もそうそう高くはないが、しかし全ての仲買人が年間を通して絶対的に購入する。そのためウキジュというシステムを採らなくても市場での需要が大きいのだ。

ウキジュを持たないアギヤーが単独で行動しグルクン以外の魚を水揚げした場合、仮にその魚を仲買人が欲しがった場合は購入されるのだが、仮に必要がないと言われた場合購入を拒否されることもある。

前回がそうだった。他の単独で行動するサバニ2隻もその日はブッジャ(和名:アマミスズメダイ)漁をし、それぞれのウキジュに販売していた。

そしてわれわれが港に戻った頃には数多く購入済みの仲買人からは購入を拒否され、また別の仲買人も少量しか購入しなかった。

しかしきょうはブッジャ漁をするグループがいなかったらしくまたまた単独で漁に出た。


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Posted by insherman at 23:59│Comments(0)アギヤー漁
 
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