2009年01月18日

オジィ大パニック

佐良浜地区で稼動している3隻のカツオ船の内の1隻が二日前に尖閣諸島でウブシュー(和名:スマ)を大漁してきたとのこと。

そんな現実があり残る2隻の内の1隻の船長に頼まれて、きょうはそのカツオ船がウブシューを釣るための活きエサを獲ってからのアギヤーとなった。

漁場はエサとなる小さなグルクンが多く生息する、来間島と下地島の間にあるナカンツ。ここはサメポイントでもある。エサとして捕獲する小さなグルクンは生かしたままにしておかなければいけないので網の取り扱いがとても慎重になる。

いつもなら袖網を浮上させる作業に取りかかるわれらが輝男オジィもきょうのエサ獲りでは袋網と一緒に浮上していった。一人で袖網を浮上させ回収に来る船を待っていると、どこからともなく現れたバカでかい物体、そうナカー(メジロザメ類の方言での総称)だった。

オジィ大パニック

浮上した袖網に守られているのでこの通常のやつよりもバカでかいナカーを写真に撮ってやろうとちょっと潜って行くと、しかしきょうのナカーは大変ご機嫌が麗しくなかったようで興奮してこちらに向かってくる。

こんな時は網から離れすぎるのも危険が大きすぎるため写真は諦めとっとと船に上がってしまった。袖網を回収する作業中にエサをカツオ船に移し終えた輝男オジィがこの船まで戻る素振りをしていた。

「ナカーがいるからその船で待っていて」と注意しても、いつも強がりの輝男オジィは聞く耳も持たずこちらに向かって飛び込んできた。船と船との距離はおよそ20m。

約半分まで来たところでそのご機嫌斜めのナカーに遭遇したのだろう。動きが止まりずっと海中を覗きっぱなしになっている我らが輝男オジィだった。

オジィ大パニック

さあどうする輝男オジィ、どちらに泳ぐにしても距離は同じくらい。すると飛び込んできた船から延びているロープに捕まり「引っ張れ」と叫んでいる。

ほんの10m位の距離だったがたぶんその時の輝男オジィの泳ぐスピードはオリンピック選手よりも速かったに違いない。袖網を回収しながらその一部始終を見ていた我らがかばしゃ丸の面々は全員腹を抱えて笑っていた。

回収作業を終えてから迎え、そして全員にからかわれていた輝男オジィであった。輝男オジィ曰く「あんなにバカでかく、しかも口を開けて歯を剥き出しにしてくるなんて想像もしなかった」だって。

サメは水中で会う分にはまず恐いことはない。水面で浮いているときに事故も起きやすいし、まして興奮しているときなどはとても危険である。何よりも喰われずに済んだ輝男オジィだった。


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Posted by insherman at 23:28│Comments(0)アギヤー漁
 
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