2008年12月20日

クリーニングステーション

風も弱まりきょうは八重干瀬方面へと。

平良地区に住んでいるinshermanは漁の時は決まって途中からの合流になる。そのため日の出前の漁の準備にも参加することもなければ、その他の佐良浜での詳細もまったくわからない。

クリーニングステーション

今朝は早々にグルクンを見つける事ができ、さっそく網を下ろし設置作業も終えたのにいつまで経っても母船がやってこない。いつも壊れてばかりいる漁協の製氷機にまたトラブルでもあって遅れているのだろうなんて思いつつ、作業中に見たマンタの写真でも撮りに行くかともう一度潜ってみた。

このポイントには「フヤー」と呼ばれる魚の住み処となる大きな岩があって、冬の時期にここで漁をするとほぼ100%の確立でマンタに遭遇する。

クリーニングステーション

このフヤーにはホンソメワケベラなどの小魚がたくさん住み着いていて、どうやらマンタのクリーニングステーションになっているらしい。

クリーニングステーションとは大型魚が体に寄生した寄生虫などを小魚などに食べてもらう場所のことで、この写真のフヤーなどのように大きな岩などがよくクリーニングステーションとして利用されることが多い。

このマンタはたくさんの小魚に体に付いた寄生虫を啄まれるのが気持ち良かったのか、ほぼ触れる距離まで近づこうが逃げようともせずずっとホバリング状態を保っていた。

クリーニングステーション

マンタの写真を撮っていると約50㎏くらいはありそうな大きなプン(和名:ロウニンアジ)がいつしか近くまで来てうろうろし始めた。たぶんこのプンもクリーニングをさせに来たのかも。

「これは撮るじゃなくて獲るしかない」、と急いで船にモリを取りに戻ってみたら親分が「潮が強くなりそうだからもうこれ以上は待てない。追い込みを開始しよう」と全員に伝えていた。命拾いをしたプンであった。

クリーニングステーション

追い込みを終了した時点でも未だ母船はやってこない。どうやら出航前に「池間の東に来い」と言われたことを「来間の東に来い」と聞き違えていたようで、そっち方面でうろうろしているようだ。

サバニには氷を積んでいないため追い込んできたグルクンを船に回収することもできず、母船が来るまでしばらく網の中で生かせたまま。

かなり遅れてやって来た母船の船長はメンバー全員に「カラスの裁判」状態で怒られたのは言うまでもない・・・


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Posted by insherman at 23:29│Comments(2)アギヤー漁
この記事へのコメント
今日のおはなし面白すぎます!

ところで、「フヤー」どこにあるのか?教えて頂戴!

水中ノート・・・
Posted by ahhahaahhaha at 2008年12月24日 19:28
教えん。ヒントは「アカナビジの立標にあり」だ・・・
Posted by inshermaninsherman at 2008年12月25日 06:20
 
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