2008年10月27日

カジマーイとナカー

カジマーイ(風回り)とは方言で天候の急変を表す言葉で、三月頃に台湾付近で突然発生する東シナ海低気圧(台湾坊主)の影響で起きるイイカジマーイ(北に風が回る)は、天気予報が確立していなかた昔の漁師にはいちばん恐れられていた低気圧である。

いままで穏やかな東及び南よりの風が吹いていたものが西の空が突然真っ暗になり、その雲が近づいてくると風も北よりの強風へと代わり海は大しけになる。

カジマーイとナカー

昔の船は現在と違い船の速度も遅く、今以上により小型で通信機器など持ち合わせていなかった。そのためこの台湾坊主と呼ばれる低気圧で昔は多くの海人が命を落としたらしい。

現在は天気予報の確立で予測も立てられるし、また船の高速化で早期の避難もできるようになった。

今朝の天気予報では天気の急変を告げていたのですぐ避難できる漁場として東平安名崎方面にあるクーブ(パナリ干礁)に行くことにした。

カジマーイとナカー

アギヤー漁でクーブとしての漁場はパナリ干礁から吉野海岸の延長線上までを指す。仮にこの一帯で天候が急変しても東平安名崎の反対側に逃げれば、そこは穏やかで漁の継続も可能なのだ。

漁を終え港に戻りすべての片付けも終えて漁協前に行ってみると、毎日この漁協前で大物用の仕掛けを海に投げ入れているオヤジの仕掛けに獲物が食い付いた。

カジマーイとナカー

この佐良浜漁港内の海中には大物が引き寄せられる魚の血の匂いや餌となる物が大量にある。きょう仕掛けに食い付いたのはナカー(メジロザメの総称)だった。しかしきょうに限らずどうやら最近はサメしか掛かっていないらしい。

こんな環境なので昔からこの佐良浜漁港はサメの宝庫。遊泳禁止となってはいるがここの小中学生は平気で泳ぎ回っている。


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Posted by insherman at 23:28│Comments(0)アギヤー漁
 
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