スク漁

insherman

2009年06月23日 23:28

スクとはアイゴの稚魚のことで旧暦6月1日の大潮の日に朝イチの満潮に乗って沖から沿岸へと入ってくる。昔から沖縄ではこの年に一度しか獲れないスクを食する文化があって、漁に成功した漁師へは多大なボーナスをもたらしてくれる。

スク漁はバクチみたいなもので入ってくる年もあればそうでない年もある。また宮古島全域に入るわけではなく、その年その年によって入る地域も変わる。

いくら小さな宮古島(すべての島も含む)とはいえ沿岸全域を網羅することは大変なことで、そのためスク漁に参加している漁師達は周りの動向をかなり注意して見ている。

スク漁はスクが沖から沿岸部分に入り込みエサとなる藻を食する前までが勝負だ。藻を食する前のスクは全体がメタリックシルバーに輝いていて、その後のスクは黄色っぽくなる。そんなスクは食べても苦みがあって市場価格もかなり安くなる。

またかなり浅場で漁をするためスク漁では船のプロペラをぶつけてしまうリスクもある。しかしそんなリスクを怖がっているとスク漁など到底できっこない。

今年もまた運の良い漁師はかなり高額のボーナスを引き当てたようだ。


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